9日の東京株式市場は、6日より64円82銭安い、9,794円38銭で取引を終えた。9日の取引について、丸三証券エクイティ部長・小祝寿彦氏の解説です。9日の東京株式市場平均株価は、64円安の9,794円で取引を終えた。先週末のアメリカ雇用統計が予想を上回る内容となったため、アメリカ市場は反発しているが、東京株式市場は手がかり材料に乏しく、全体は小甘い展開となっている。今週のタイムテーブルでは、11日に発表される中国の消費者物価などの経済指標が注目される。足元で、世界の株式市場が調整している背景として、新興国での利上げラッシュとなっていることが挙げられ、原油や穀物相場の動向とともに、中国の消費者物価動向はポイントになっている。国内では、決算発表が中盤から後半戦に入ってくる。ここまでの決算発表を見ると、今期の業績予想や配当予想が未定の企業が多い中で、増益や増配を発表した企業は、業績の確信度が高い企業として、株価面で評価されている。業態では、新興国で成長する企業が多いのが特徴であり、今後についても、新興国売上げ比率の高い企業を個別に評価していく展開が予想される。