東日本大震災で被害を受けた宮城県をホームとするプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスが29日、今シーズン初めて本拠地のクリネックススタジアム宮城でゲームを行う。仙台市宮城野区にあるクリネックススタジアム宮城の正面は、ファンイベントやグッズ販売などで、多くのファンの方が詰めかけている。いよいよ本拠地開幕戦という熱気であふれている。震災により、本拠地クリネックススタジアム宮城が被害を受けた楽天は、開幕から各地を転々としながら試合をしてきたが、震災から50日目となる29日、本拠地での開幕を迎えた。多くの人が待ちわびたプロ野球が、仙台に戻ってきた。チケットは27日で完売し、朝から多くのファンが詰めかけた球場の正面には、東北を元気づけようと、地元の特産品を売る被災地の中学生の姿もあった。中学生は「特産のキュウリだとかをきょう持ってきて、(被災した)石巻の復興につなげられればと思って」と語った。観客は「野球から盛り上げてもらって、みんなが笑顔を取り戻せるようになればうれしいですね」と語った。楽天・星野監督は、本拠地開幕戦に花を添えるべく、若きエース・田中将大投手(22)を先発に指名した。田中投手は「被災した地元のために、なんとしても勝つ」と必勝を誓い、マウンドに上がる。東北に勇気と希望を与えるピッチングが期待される。