菅首相は28日、民主党の両院議員総会で、当面の続投に強い意欲を表明したうえで、原発を含むエネルギー政策が次の国政選挙の最大の争点になるとして、解散・総選挙の可能性に含みを持たせた。一方、出席者からは、早期退陣を求める声が相次いだ。菅首相は「エネルギー政策をどのような方向に持っていくのかというのは、多分、次期国政選挙でも最大の争点、あるいは議論になるのではないか」と述べた。菅首相は退陣時期について、第2次補正予算案、特例公債法案、再生可能エネルギー買取法案の3つの成立が「一定のめど」だとして、それまで続投する姿勢を強調した。民主党の原口一博議員は「花道というのは人がつくるものであって、自分がおつくりになるものではありません」と述べた。民主党の阪口直人議員は「退陣表明をされながら、明確にその時期を明らかにしない。国民は大変に不条理を感じている」と述べた。民主党の瑞慶覧 長敏(ずけらん・ちょうびん)議員は「新しい代表を速やかに選んでいく作業を示していただきたい」と述べた。自民党の浜田参議院議員を総務政務官に起用した人事にも批判が相次いだ。民主党の橘 秀徳議員は「一本釣りをしてきたことで、自民党は聞く耳を持たないんじゃないでしょうか」と述べた。民主党の川上義博議員は「政局をつくったのは誰ですか、一体。今一番大切なときに」と述べた。また、菅首相が公務のためとして途中退席すると、「総理、逃げるな」などと非難の声が上がった。民主党の渡部恒三議員は「人事やったことだけは、本当に腹立っている。(菅首相は総会で)まったく説明していない」と述べた。菅首相は総会後、記者団に「皆さん、いろいろ考えてもらっているんだなと思った」と述べるなど、強気の姿勢を崩していない。