初場所後に行われる相撲協会の理事選へ、貴乃花親方が二所ノ関一門を離脱し、無所属で立候補することを明らかにした。8日午前11時、緊急一門会が開かれたが、午後1時すぎ、貴乃花親方が会合を途中退席し、一門から離脱することを険しい表情で、しかし、しっかりとした口調で表明した。そして午後3時すぎ、貴乃花親方が自ら離脱、そして理事選出馬について、正式に語った。貴乃花親方は「とにかく、立候補させていただきますと言いました。(どういう話し合いが?)結果としては、一門を出るかというところだったと思います。(納得はされなかった?)きょうですか。そういう声も、もちろんありましたね。(それに対して親方は『いや、立候補する』と?)はい、そうです。(『貴乃花一門』をつくると?)そういう大それたことではなくて、若い親方たくさんおりますし、皆さんでいろんな意見を出して、きょうのような議論がたくさんできると、また変わってくるのかなと思います。(機は熟したという気持ち?)いや、熟したということ...。自分自身が熟したというか、満足感というか、そういうのが自分に足りないものを目指してきましたし、これからもそうしていきますので、熟していくかどうかはわからないんですが、ファンの皆様に喜んでいただけるようなことができたらなと思っています」と、硬い表情のまま決意を語った。貴乃花親方退出のあと、さらに1時間、会合は続いた。二所ノ関一門は、離脱を受理するのか、それとも破門という形になるのか。大嶽親方は「(意見はまとまりましたか?)また、おいおい話します」と話した。尾車親方は「変な話、こんなことでなく、相撲で騒がれたいな」と語った。峰崎親方は「(一門としては離脱? 破門?)一門としては何も言ってませんよ。本人が全部言ったことなので。まだ若いんだからね。もう1つ2つ待った方がとわたしは思うんだけど」と話した。8日の一門会では、最終的な貴乃花親方の処遇は決まらなかったという。初場所後に行われる相撲協会の理事選。現在、理事のいすは10あり、立浪一門が2、高砂一門と時津風一門が1ずつ、出羽海一門と二所ノ関一門が3ずつ保有している。しかし、その二所ノ関一門では、二所ノ関親方、放駒親方以外に、鳴戸親方、貴乃花親方と、3つの枠に4人が立候補する構え。