28日の東京株式市場は、27日より157円90銭高い、9,849円74銭で取引を終えた。28日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部・松野利彦氏の解説です。28日は、来週に期待を残す高値引けだった。注目されていたアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)では、予定通り、量的緩和第2弾(QE2)を終了させる予定だが、緩和的な金融政策が当面続くとの安心感から、アメリカの株式市場が上昇し、東京株式市場にも良い影響を与えた。寄り前に発表された3月の国内の鉱工業生産指数は、統計以来、最大の落ち込みとなったが、ある程度、この点については織り込み済みといったような格好で、影響は限定的だった。また、月末のドレッシングということもあり、平均株価は上昇ということで、震災以来の高値で取引を終了した。売買代金も、1兆6,000億円と増加した。この株価水準は、テクニカル的には、そろそろ上値の重たくなる水準のため注意が必要だが、セクター別には、その他製造と海運以外はすべて値上がりとなっている。29日は「昭和の日」で休場。週明けの5月2日は大型連休の谷間にある中で、薄商い小動きが予想される。