12日の東京株式市場は、11日より136円65銭安い、9,724円81銭で取引を終えた。12日の取引について、大和証券投資情報部・目野博之氏の解説です。12日の東京株式市場の平均株価は、反落した。11日のニューヨーク株式市場では、ニューヨーク・ダウが反落し、ネットワーク機器最大手「シスコシステムズ」が慎重な売り上げ見通しを示したことなどから、IT投資が短期的に減速するとの警戒感が広がり、売りを誘った。東京市場では、アメリカ市場の株安を受け、平均株価は反落して取引を開始した。欧州財政不安の再燃をきっかけに、円相場が対ユーロで上昇したことも悪材料視され、電機・精密機器株を中心に売りが先行した。「邦銀は資本の積み増しを迫られない」との見方から、前日まで上昇していたメガバンク株についても、ひとまず利益確定売りが入った格好となった。後場に入ると、中国の不動産投資規制観測から、上海株が大幅下落したことを受けて、投資心理が悪化し、平均株価は一段安。12日に閉幕するG20(主要20カ国・地域首脳会議)の結果を見極めたいとの思惑から、積極的な買いが見送られる展開となり、平均株価は反落で12日の取引を終了した。