「あなたを抱き締める私でいたい」以来１年半ぶりの巡音ルカ新曲。本作は、ある歌へのオマージュ&リスペクト作品で、その曲のヒントは作品中に謎かけのような形で隠されている。テーマは、「守り抜きたい大切なもの」。形あるものにはいつか必ず壊れる時が来て、生ある者にはいつか必ず死が訪れる。生の間に得たものは死によって全て失う。それがどんなに失いたくないものであったとしても。ルカは、そんな中で絶対に失いたくない歌を愛する女性を演じている。そして、生の形は様々で人間はその1つに過ぎず、命を再び吹きこまれるものが人間の次も人間であるとは限らない。もしかしたら、次は人間の為に理不尽に殺される種族に生まれていても不思議はない。そして、この作品にはもう1つ副題としてテーマにしているものがある。それは「文明という存在」で、ここでは時が進めば進化し続けるとは限らないという見解を持っている。実は、「タイムマシン」というサイモン・ウェルズ監督の映画からヒントを得た。生と死、そして時間、そして下界の変わっていく姿など様々な要素をこの作品では盛り込んでいる。