スペースシャトルの最後の打ち上げを8日に控え、これまで宇宙飛行士たちが実際に使ってきた訓練設備の数々が、メディアに公開された。飛行士が生活の場として使用する「ミッドデッキ」は、広さ4畳ほどのスペースに、機材などをしまう収納ボックスや、トイレなどの設備が所狭しと並んでいる。さらに、シャトルのキッチンといえる部分では、乾燥した食材を中にセットし、水のボタンを押すと、食べられる状態になるという。また、無重力空間での就寝時には、寝袋を使用する。壁の留め具に寝袋を固定して眠る。コックピットのシミュレーターでは、打ち上げ時の振動を体感できる。これまで3回、シャトルで宇宙へと旅立った若田光一さん(47)は、「(どこまで本物に近いですか?)打ち上げのときの振動は本物に近いですね。ただ、上昇するときの加速度っていうのは、当然、シミュレーターっていうのは固定してますから、顔が押されるような、加速度っていうのは感じないんですね。それ以外はもう、本当に実機に近い感覚ですね。(再現力を採点すると何点ですか?)機能としては100点です。ビジュアルは50点ですね」と話した。30年にわたって宇宙飛行士を支えてきた設備の数々。最後の飛行が終わったあとは、アメリカ国内の大学や博物館に送られるという。