自民党など野党3党が1日夕方、菅内閣の不信任決議案を提出した。夜に入って、小沢元代表や鳩山前首相が、明確に決議案に賛成する意向を表明し、小沢氏に近い政務3役5人が辞表を出すなど、「菅おろし」の多数派工作が勢いを増している。2日午後の衆議院本会議での採決直前まで、永田町の抗争が続く。小沢氏は午後10時すぎ、「総理が明確な決断を、自らの責任を持ってやるという形は、一向に見えてこないと。民主党が掲げてきた理念と理想の旗を放棄したのは、われわれじゃないんですね。菅総理をはじめ、共に、一緒に施策をしてきた、講じてきた方々であって、われわれが本来の、本当の民主党の所属の議員だと思っておりますので」と述べた。採決前夜の午後10時、カメラの前に立った小沢氏。政界を揺るがしてきた、かつての「壊し屋」が、ついに不信任決議案の賛成を表明し、その場で不信任決議案可決に自信をのぞかせた。小沢氏は「きょうも、これだけの大勢の人が集まってくれましたし、そのほかにも、まだまだ同じ考え方の方がおります。新たな最後のご奉公の覚悟でやろうということで、その戦列に参加しておりますので、私は十分、われわれの意思が、国会において通るものと、そう思っております」と述べた。小沢氏は1日夜、自らを支持する議員を集めて会合を行った。会合には議員71人が集まり、全員が造反に回れば、可決に必要な造反者数に迫る勢い。また小沢氏は、自民党との連携については、不信任決議案可決のあかつきに答えるとした。そして、小沢氏に追随するように、鳩山前首相も不信任案に賛成を表明した。鳩山氏は午後11時ごろ、「(不信任案に賛成でいいか?)出た場合は賛成します。自発的に、総理には、その前にお辞めになっていただくようなことも、やはり党として決めなきゃいかんと思いますからね。その努力はします」と述べた。不信任案への同調ムードは、高まりを見せている。ついに、造反宣言に踏み切った小沢氏。党内抗争は、分裂含みで緊迫の度を増している。不信任案提出に先立って行われた党首討論は、菅首相にとっては最後のアピールの場だったのだが、「まず、谷垣総理に...、失礼、谷垣総裁に」と、冒頭から、「谷垣総理」と呼んでしまう大失態。谷垣総裁は、「きょう、わたしが総理に申し上げたいことは、ただ1つ。お辞めになったらいかがですかと」、「あなたが党内をまとめる人徳もない、力量もない」と述べた。...