尖閣諸島の領有権をめぐり、中国・四川省などで16日に起きた大規模な反日デモは、17日、綿陽市に飛び火した。中国各地に進出している主な日本企業は、現地では通常通りの営業を行っており、事態の推移を見守りたいとしている。16日の反日デモにより、四川省成都の店舗で、窓ガラスが割られる被害が出た「イトーヨーカドー」は、売り場には被害がなく、17日に営業を再開し、各店でも通常通り営業するとしている。成都の店舗で17日に営業を再開した伊勢丹でも、引き続き通常営業を続けることにしている。またトヨタは、「外務省のガイドラインに沿って対応をする」としていて、ソニーも、「大使館からの注意を順守する」と話している。現地の日系企業では、従業員と連絡を取って安全確認を行ったり、外出について、注意喚起を行うなどしているが、現在のところ混乱などは生じていない。各社では、情報収集を行うとともに、今後の事態の推移を見守る方針。また、大畠経済産業相は18日朝、「よく情報を入手して、そして冷静に双方とも対応するようにね、ぜひお願いしたいと思いますね」と述べた。