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北海道の富士 知床富士(羅臼岳)
知床富士(羅臼岳) 1660メートル■世界遺産の盟主 気高く 霧が吹き飛び、視界が開けた。眼前に岩峰が迫る。手と足をすべて使い、岩だらけの急斜面をよじ登ると山頂には夏の太陽が照りつけていた。 羅臼岳はオホーツク海と根室海峡を隔てる知床半島の背骨・知床連山の最高峰だ。 雲海が広がり、天気が良ければ見えるはずの国後島もオホーツク海も見えないが、大汗をかきながら雲を突き抜けた爽快(そうかい)感はたまらない。 ▲ ▲ 8月初旬、斜里町側の木下小屋から岩尾別コースを登った。イチヤクソウが咲く樹林の道を抜け、地をはってうねるダケカンバの林を抜ける。例年になく雪が多く残る大沢の雪渓を踏みしめながら登ると、チングルマやメアカンキンバイが咲くお花畑だ。 高山チョウのカラフトルリシジミが飛び、岩れき地にはメアカンフスマやチシマクモマグサが咲き競う。羅臼平を経て約5時間。谷を吹き上げる冷風にひたりながら山頂でしばし時のたつのを忘れた。 若き日、ウトロ山岳会の代表も務めた前斜里町長の午来昌さん(72)にとって、羅臼岳は山上で結婚式をあげた思い出の地だ。「知床半島は海と山の生態系が自然のままつながっている。その盟主が羅臼岳なんです」という。 知床が世界自然遺産に登録されて4年。午来さんはさらに、生態系がつながる北方四島なども含めた世界自然遺産の拡張を夢見る。「知床と四島を含めた世界遺産平和公園が実現すればすばらしい」 ▲ ▲ 羅臼山岳会の長老、杉山栄治さん(81)は漁師だった半世紀以上前、羅臼町側からの登山道開削のための調査行に参加した。「漁に出て船の位置を知るのも、天気を見るのもみんな羅臼岳だった」。生活とともにあった羅臼岳。いま、将来を担う羅臼の子どもたちが山に登り、半島を探検する姿が頼もしく映る。 深田久弥の「日本百名山」には「羅臼岳が知床富士とも呼ばれるのは、羅臼村からすぐ眼前に形のよい円峰のそびえているのが見えるからだろう」とある。 翌朝、羅臼湖を訪ねた。ワタスゲが揺れる三の沼に映る羅臼岳は、まさしく「知床富士」だった。(深沢博)
Video Length: 53
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: September 08, 2017
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