16日の東京株式市場は、15日より1円51銭高い、1万0,311円29銭で取引を終えた。16日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部・松野利彦氏の解説です。東京株式市場は、16日も小幅な値動きが続いている。好調な経済指標とヨーロッパの財政問題という強弱の材料に挟まれ、15日のアメリカのマーケットは狭いレンジでの取引に終始した。そのため、為替市場で多少円安でも、東京株式市場はアメリカ株に追随し、平均株価は上下65円しか動かなかった。売買代金も少し減って、1兆3,500億円だった。こうした動かない状況は、ほかのアジアマーケットでも同様となっている。12月も中旬に入ると、クリスマスモードに入る投資家が多いらしく、相場に勢いがなくなっている。こうした地合いで、業種別に出遅れ感の著しかった空運や銀行といったセクターがしっかりだった反面、先行していたゴムや商社といった市況関連セクターの一角が甘い状況となっている。また個別には、にぎわうものが多く、週末の17日も外部環境に変化がなければ、「木を見て森を見ず」といったような地合いが続くものと考えられる。