大相撲の八百長問題で、日本相撲協会は相撲史上初の不祥事による本場所中止を決めた。巡業部の芝田山親方は7日午後4時ごろ、地方巡業中止について「にこやかに笑っているような状況じゃないんです。わたしたちも生活がかかっているわけですから」と語った。地方巡業中止について、藤沢場所実行委員会の人は「許せないというか、情けないというか」と語った。岐阜市ののぼり旗業者では、発注のキャンセルがないということで、依然、春場所に届けるはずの「のぼり旗」の製作が続いていた。本場所中止について、吉田旗店の吉田 稔会長は「物作って使われないというのは、職人としては本当に寂しいし、つらい思いです」と語った。今回の八百長問題で、日本相撲協会は新たに千代白鵬ら3人に加え、十両・清瀬海についても八百長への関与を認定した。さらに7日から、十両以上の前力士に対する聴き取り調査も始めるとしている。日本相撲協会の放駒理事長は7日午後、文科省を訪問し、謝罪をした。放駒理事長は「きちっと処分済ませてからでないと、本場所は行えないだろうと」と報告した。これに対し、高木文科相は「相撲協会の存立にかかわる深刻な事態だと思います」と述べた。放駒理事長は、高木文科相との面会後、「(高木文科相からは)『何よりも、この問題を解決することが一番ですよ』と。(力士らの)具体的な名前は、お話し申し上げておりません」と語った。今回の本場所中止決定について、関脇・稀勢の里は「(八百長をしている力士に怒りは?)自分は自分ですから」と話し、幕内・豊響は「自分たちは一生懸命けいこする。それだけです」と語った。そして、午前10時半、福祉大相撲中止を受け、両国国技館ののぼりが次々と外されていった。さらに、春場所の中止が決まった大阪では、さまざまなところから悲鳴が聞かれた。横綱・白鵬の後援会の相談役も務めている料理人・神田川 俊郎さんは「上り坂、下り坂、まさか! こんなことになるとは思わなかった。(白鵬は)場所前に体づくりにスッポンを食べて元気つけて。大阪来たら、みなうちに必ず寄ってくれます。大阪人にとっては、みんな打撃でしょうね」と語った。またレンタル業者では、大きな炊飯器などを相撲部屋にレンタルする予定だったが、急きょキャンセルになった。エイトレントの原 優美子課長代理は「ストーブですとか、相撲さんは、ちゃんこ鍋とか作られるということで、冷蔵庫はじめ、洗濯...