定期検査後も停止している玄海原子力発電所の再稼働問題で、29日、海江田経済産業相と面談した佐賀県の古川知事は、「安全性の確認はクリアできた」などとして、2号機、3号機の再稼働容認に前向きな姿勢を示した。古川知事は「大臣からは、『危ないところは政治が止める』、『安全なところは政治が動かす』。この言葉に象徴されるようなお話をいただきました。政治家としてのご発言をいただいたことで、この浜岡と玄海の違いというものについては、私としても理解ができたと考えています。これについて判断ができたことで、安全性の確認についての3点はクリアできたと考えています」と述べた。これは、玄海原発2号機、3号機の再稼働に理解を求めるため、佐賀県庁を訪れた海江田経産相との会談後に述べたもの。会談では、これまでの国の説明で、古川知事が理解を示していなかった浜岡原発の停止理由が大きな焦点となった。海江田経産相は「87%というのは、これは、1つの地震から地震のサイクル、周期がありまして。そして今回は、前回(地震が)起きましてから、もうすでに157年ぐらいたっているわけですから、これはやはり、30年以内に起きる可能性が87%という」と述べた。そのうえで海江田経産相は、福島での地震の確率は、これまで0.0%とされていたが、これは、過去に周期がはっきりしていなかったためで、今後は計算がつくと答えた。さらに玄海原発では、地形などから、大きな津波などが起こる可能性は低いとしている。会談後、古川知事は、「安全性の確認はクリアできた」などとして、2号機、3号機の再稼働容認に前向きな姿勢を示した。また、古川知事との会談に先立ち、玄海原発の地元・玄海町を訪れた海江田経産相の運転再開要請に対し、玄海町の岸本町長は、「大臣の話は、わたしの判断を固めさせてくれた」と、事実上、再開を容認した。