羽田空港の新国際線旅客ターミナルが21日、開業を迎えた。新国際線旅客ターミナルのチェックインカウンター前は、午後の便で韓国や中国に飛び立つ多くの乗客で長い行列ができている。心配されたトラブルもなく、21日午前11時45分現在、順調に運航が続けられている。新しいターミナルは、10月末以降、フランス・パリやアメリカ・ロサンゼルスなど、世界11の国と地域18の都市と結ばれる予定。国内線との乗り継ぎが容易な羽田空港の国際線が充実することで、アジアのハブ空港として先行する韓国・仁川(インチョン)空港などに奪われてきた地方の海外旅行客を取り返すことができるのか注目される。また、政府が成長戦略の中核に位置づける外国人旅行者誘致の起爆剤となることも期待されている。しかし一方で、羽田の国際線発着枠は年6万回で、国土交通省は今後、年9万回に増やす方針だが、成田空港の年20万回を大きく下回っているのが現状。馬淵国土交通相は、羽田・成田の2空港でアジアのハブ空港を目指すとしているが、2つの空港は距離が離れているうえ、世界的に見て高い着陸料もネックになっていて、先行するアジアのハブ空港に対抗できるのか先行きは不透明となっている。