東京電力は、福島第1原発2号機の原子炉建屋での作業環境を改善するため、二重扉を開放した結果、建屋内の湿度が下がったことを明らかにした。東京電力は20日午前11時ごろ、会見で「懸案になっておりました湿度に関しましては、かなり改善されているというふうに考えております」と発表した。2号機の原子炉建屋では、99%以上の非常に高い湿度が作業の妨げとなっていて、東京電力は、作業環境を改善するため、原子炉建屋に通じる二重扉を、20日午前5時に全開した。その後、作業員が建屋内に入り、測定を行ったところ、19日夜に99.9%だった湿度が、二重扉付近で58.7%まで下がったことが確認された。建屋内の放射線量は、1時間あたりおよそ5〜27ミリシーベルト(mSv/h)だった。東京電力は20日以降、原子炉建屋内で、原子炉の水位計の調整などの作業を本格化させる方針。東京電力は、二重扉の開放により、建屋の上部から、およそ18億ベクレルの放射性物質が放出されると推定しているが、周辺環境への影響はほとんどないとしている。