力士を夢見る若者が難関に挑んだ。両国国技館で12日、「第2新弟子検査」が行われた。新弟子検査を担当する1人が、元横綱「千代の富士」の九重親方。早速、身長と体重測定が行われ、中には上背を稼ごうと、髪の毛をオールバックにしてボリュームアップを図る受験者の姿も見られた。この第2検査の基準は、身長167cm以上、体重67kg以上。もともとの新弟子検査「第1新弟子検査」は、身長173cm以上、体重75kg以上という基準だった。そのため、頭部にシリコーンを入れて身長を増やす人もいた。かつて、「スーパーニュース」の舞の海キャスターも、その狭き門を必死の思いで突破した1人だった。入門者の減少もあり、少しでも間口を広げようと、2001年から第2新弟子検査が始まった。この第2新弟子検査から初めて誕生した関取が、現在東前頭筆頭の豊ノ島。第2新弟子検査の場合、体格検査だけでなく、体力測定も行われる。普段は土俵のあるアリーナで、親方たちのげきが飛んだ。12日は、8人全員が無事、基準をクリアした。3月に内臓関係の検査を通過すれば、合格となる。新弟子は「(尊敬する力士は?)日馬富士関ですね。体が、体重もないので、日馬富士関みたいな立ち合いで、当たって相手を崩しておいての相撲を取りたい」、「(朝青龍が引退しましたが、尊敬する力士は?)わからないですね」などと話した。