29日の東京株式市場は、28日より163円58銭安い、9,202円45銭で取引を終えた。 29日の取引について、大和証券投資情報部・坪井裕豪氏の解説です。29日の東京株式市場の平均株価は、大幅続落した。前日のアメリカ株式市場では、ニューヨーク・ダウが小幅続落。今週末から来週にかけて、米7〜9月期GDP(国内総生産)の発表や中間選挙、FOMC(連邦公開市場委員会)といったイベントが相次ぐことから、様子見ムードが強く、方向感に乏しい展開だった。東京株式市場は、寄り付き前に発表された9月鉱工業生産速報値が予想を下回ったことや、外国為替市場でやや円高が進んでいることを嫌気して、じり安の展開となり、平均株価は一時、9,200円の大台を割り込んだ。下げ一巡後、やや買い戻される場面もあったが、今後のアメリカ株、為替動向を見極めたいとの雰囲気も強く、安値圏でのもみ合いとなった。一方で、三菱電機や帝人など、前引け以降に今通期の業績見通しを上方修正した主力株の一角には、買いが広まった。業種別では、電気・ガスが大幅高となった。円高の再進行で、主力の輸出関連株を手がけにくい相場展開であったほか、関西電力が28日、4〜9月期連結決算を上方修正したことなどが材料視され、物色が広がったもよう。