ISS(国際宇宙ステーション)におよそ5カ月半滞在する日本人宇宙飛行士・古川 聡さん(47)を乗せたロシアの宇宙船「ソユーズ」が、日本時間8日朝、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。ツープ管制センターでは、関係者がソユーズの様子を注意深く見守った。古川さんら3人の宇宙飛行士を乗せたソユーズは、日本時間8日午前5時12分に打ち上げられた。ソユーズはおよそ9分後、地球を周回する軌道に予定通り入り、打ち上げに成功した。古川さんは、ロシア人のボルコフ船長と手を握り、成功を喜んでいた。打ち上げ前、古川さんは、恒例となっている宿舎のドアへのサインを記し、関係者の拍手と歓声に笑顔で応えて、基地に向けて出発した。ソユーズ専用となる宇宙服の最終チェックの時も笑顔を絶やさず、終始リラックスした様子だった。古川さんの家族は「楽しんできてね、がんばってきてね」と話した。古川さんは「メッセージビデオをバスの中で見ました。温かいメッセージをありがとう」と語った。およそ5カ月半となるISSでの長期滞在中、古川さんは医師の技能を生かし、宇宙飛行士の心電図や宇宙放射線被ばく量を調べる医学実験を行う。また古川さんの希望で、東日本大震災の被災地との交信も計画されている。ソユーズは10日午前、ISSにドッキングする予定となっている。