菅首相の退陣時期をめぐる駆け引きが続く中、民主党幹部からは、菅首相が当面の課題を処理したあと、そう遠くない時期に退陣するとの見通しが相次いで出ている。「退陣時期を公にはしない」と語り、あいまい戦術を続ける菅首相に対し、民主党内からは区切りをつけるべきとの圧力も高まっている。民主党の輿石参議院議員会長は、「(菅首相が)きちっとバトンタッチできるように、環境づくりを落ち着いて冷静に、しかもそう時間をかけず、そういう課題に私たちは応えていかないとならないと思っています」と述べた。民主党の輿石参議院議員会長は15日朝、特例公債法案の成立に野党の協力を取りつけるなど、環境整備をすれば、遠くない時期に菅首相退陣の時期が来るとの見通しを示した。また岡田幹事長も、国会会期の大幅延長と、菅首相が途中段階で交代することは、「全然、矛盾することではない」と述べた。一方、自民党と公明党は、15日朝の幹部協議で、菅首相は復興基本法の成立後、直ちに辞任すべきだとの考えで一致し、子ども手当の見直しなどについて検討を進めるなどとした3党合意の履行なしに、追加の補正予算案審議には応じられないとの方針を確認した。