福島第1原発の事故にともなう賠償問題で、政府は、東京電力への支援の枠組みについて、12日、正式に決定します。東京電力の賠償支援の枠組みが固まったことで、わたしたちの生活への影響はどうなるのでしょうか。高見詩由記者の解説リポートです。今回の枠組みでは、賠償に充てるための電気料金値上げはないという仕組みになっているが、コスト増により、電気料金の値上げは避けられそうにない。今回の支援策の中で、国は公的資金を投入するが、東京電力が長期間かけて返済することになっており、最終的に、国の財政負担は生じない仕組みになっている。しかし、東京電力が電力の安定供給を行ったうえで、毎年の利益から返済をしていくためには、東京電力の経営が健全なものでなければならない。今回、枠組みづくりにあたって出された試算では、今後、設備の復旧や燃料費の増加などのコスト増にともない、電力料金は、東京電力管内で16%の値上げになるという数字も出ている。海江田経産相は、しっかり目を光らせ、電気料金への転嫁を抑えるとしているが、今後、東京電力には、よりいっそうの経営合理化が求められることになる。