16日の東京株式市場は、15日より163円04銭安い、9,411円28銭で取引を終えた。16日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部・松野利彦氏の解説です。さえない外部環境を受けて、安値引けだった。ヨーロッパのギリシャ問題の再燃や、アメリカの厳しい景況感を示す経済指標などから、15日のアメリカのマーケットは大幅安となり、東京株式市場に悪影響を与えた。上海、香港をはじめ、多くのアジア株が軟調とあったことも、市場センチメントを悪くしている。そのため、平均株価は安売りのあと、午後から下げ幅を早め、安値引けで取引を終了した。売買代金は1兆1,000億円と相変わらず少なく、個別の値下がり銘柄数は全体の8割におよび、ほぼ全面安の展開となった。こうした地合で、セクター別に紙・パルプ以外は軟調、特に鉱業、石油・ゴム、非鉄など、市況関連株が大きく下落した。週末の17日は、外部環境次第であることは16日と同じだが、軟調な投資環境が続いているため、ポジション調整が出るとすれば、そろそろ買い戻しのタイミングかと考えられる。