東京の銀座・有楽町地区のデパート「西武有楽町店」が25日、26年の歴史に幕を下ろす。最後の買い物を楽しもうと、開店前にはおよそ800人が列をつくった。閉店セールも25日で最後となり、店の前は大勢の客が行列をつくった。店内には、ほかの店舗との「ご縁」が続くようにと、5,000円や5万円など、5がつく価格設定の商品が用意されているほか、これまで半額で販売されてきた紳士靴やジャケットなどが、最終日の25日はさらに3割引きとなっていて、25日の1日で5万人の来店が見込まれている。訪れた人は「(きょうで閉店だが?)寂しいなって思いながら、買い物をします」、「遠くから来たんです。静岡から。開店当時のことを知っていますので、ちょっと寂しい感じはしますね」と話した。西武有楽町店は1984年にオープンし、主にOL向けにファッションの発信などを行ってきたが、消費不況下での競争激化で採算が悪化し、ファストファッションの台頭にも押され、2010年2月期の売上高は138億円と、ピーク時(1993年2月期)の半分に落ち込んでいた。後継店舗としては、JR東日本系の商業施設「ルミネ」が入り、2011年秋に開業する予定。