注目の東京電力の株主総会が、28日午前10時から開かれている。福島第1原発の事故を受けて、株主からは「脱原発」を求める議案が出されているが、否決される見通し。東京・港区のホテルでは、ものものしい警備の中、株主総会が続いている。民間の電力会社が原発を持つリスクを、株主はどう評価するのか。事故への対応や株価急落などに関して、株主からは厳しい声が相次いでいる。株主は、「原発は、もうやめた方がいいんじゃないかと思いますね。(株価低迷していますが?)当たり前じゃないの! 本当にもう紙くずと同じですよ、あれは」、「今回、こういうことになってね、(原発も)考え直さないといけないかなと思って」などと話した。東京電力の勝俣会長は「多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、役員一同、心より深くおわび申し上げます」と謝罪した。株主総会には、過去最多となる8,657人の株主が出席し、冒頭で、役員らが福島第1原発の事故に関して謝罪した。総会では、株主が「なぜ、すぐ辞めなかったのか」などと、涙声で勝俣会長の責任を追及する場面も見られた。2011年は、個人株主ら402人が「原発からの撤退」を提案しているが、大手金融機関など大株主らの反対で、否決される見通し。ただ、個人株主らの動向次第では、「脱原発」への賛成票が伸びる可能性もあり、原発の再稼働をめぐる議論にも影響を与えるとみられる。