液晶テレビやハイブリッドカーのモーターなど、最先端技術に不可欠な資源の1つ「レアアース」が、太平洋の海底に大量に存在することを東京大学の研究グループが明らかにした。6月28日、東京大学工学系研究科の加藤泰浩准教授は「泥の中に、レアアースが高濃度で入っていることがわかった」と話した。東京大学の加藤泰浩准教授らの研究グループは、高品質のレアアースを含む大量の泥が、太平洋のタヒチ島や、ハワイ島周辺の広い海域に分布していることを発見した。レアアースは、省エネ技術など、最先端テクノロジーに不可欠な資源の1つだが、現在は、世界の生産量のおよそ97%を中国が占めている。加藤准教授は「今回の発見は、中国を強くけん制する効果があるという点で、非常に大きな意義がある。日本の排他的経済水域でも発見できる可能性は高く、今後も調査を進める」としている。今回発見されたのは、ハワイ沖の太平洋や南太平洋のほとんど公海上だという。公海上の資源は、国際的な調査が行われ、国際的な機関で管理されるという。