大相撲の名古屋場所で珍騒動を巻き起こした十両の山本山が、日本人力士の最重量記録を更新した。日本相撲協会が行った力士の健康診断。9月の秋場所で4場所連続優勝がかかる横綱・白鵬よりも注目を浴びたのが、十両の山本山だった。歩く姿、山の如(ごと)し。日本人力士最重量、その名も山本山。2008年、その食べっぷり同様、初土俵から12場所、日本人力士最速タイで幕内昇進を果たし、日本人横綱の期待を背負う力士となった。しかし持ち味の「デカさ」が「騒動」のきっかけになってしまう。十両十枚目で出場した名古屋場所11日目、佐田の海に浴びせ倒しで敗れ、その際、左ひざを負傷した。重い体を支えるひざが悲鳴をあげた。力士専用の車いすに乗せられ、そのまま外へと向かった。その大きさと重さで、当初3人だった救急隊員らの数は12人にまで膨らんだ。この時の体重は、265kg。あれから1カ月、その体重に注目が集まった。500グラムの増量の265.5kgだったが、名古屋名所での騒動もあり、師匠からは運動の指令も出ているという。山本山は「1時間半ぐらいですかね、歩くんだったら。結構、歩いてますよ。あと、自転車をこげって。(お相撲さん用の自転車ってあるんですか?)普通の自転車ですけど」と話した。けがをしたひざを引きずりながら歩く、山本山。秋場所で、その豪快な相撲は戻ってくるのか注目される。