20日の東京株式市場は、19日より119円79銭安い、1万0,437円31銭で取引を終えた。20日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦氏の解説です。軟調な外部環境にあおられて、東京株式市場も調整局面となっている。欧米の株式市場がさえなかったことに加え、他のアジア株も小甘い展開だった。特に注目された中国の経済指標、消費者物価指数は前月より下がったが、GDP(国内総生産)が前期より高くなったことから、依然として、金融引き締め懸念がぬぐえていない。また為替市場は、19日夜に81円台となったドル円レートは、82円台に戻している。しかし、平均株価を押し上げるには力不足だった。こうした地合いで、個別に値下がり銘柄数は全体の75%に及び、ほぼ全面安の様相となっている。セクター別には、総じて軟調で、水産農林、紙パ、電力ガスといったディフェンシブ・ストックがしっかりだった。21日は週末で、外部環境次第だが、テクニカル的に平均株価は、同水準で下げ止まると良い押し目となるが、さらに一段安となった場合、2010年同様に、2〜3週間程度の調整局面入りとなる可能性があるので、少し注意したい。