菅首相は27日、新たな閣僚人事などを行い、新設した原発担当相に細野首相補佐官を起用した一方、復興担当の政務官に、自民党を離党した浜田和幸参議院議員を充てるなどしたため、与野党に波紋が広がっている。27日夜、就任後初の会見で、細野原発担当相は「この問題が解決をできなければ、大臣をやる意味はまったくありません」と決意を述べたうえで、菅首相から指示された原子力行政の組織見直しに取り組む考えを強調した。また、細野原発担当相の入閣にともない、蓮舫行政刷新担当相が退任して首相補佐官に任命され、後任の行政刷新担当は枝野官房長官が兼務することになった。また、松本復興担当相が務めていた環境相は江田法相が兼務し、国民新党の亀井代表が首相補佐官に新たに任命された。一方、自民党を離党した浜田和幸参議院議員が政務官に起用されたことを受け、与野党の反発が広がっている。27日、自民党の大島副総裁は、「明らかな、これはわが党に対する挑戦」と述べた。民主党の安住国対委員長は、「国会運営を今以上に大変、困難なものにするのではないか」と語った。菅政権の国会運営は今後、厳しさを増すとみられる。