菅首相に続いて、仙谷官房長官らも「小沢切り」を後押ししている。13日に行われる民主党大会後に内閣改造をして通常国会に臨む意思を固めている菅政権だが、経済界のトップの目は厳しかった。日本の台所・築地市場で5日、マグロの初競りで過去最高となる1本3,249万円の値がついた。また、マクドナルドも活気に沸いていた。5日、新商品の発表会で、2010年12月の既存店売り上げが、前の年に比べ10%以上のプラスだったことを明らかにした。日本マクドナルド・原田会長兼社長に、2010年も景気のいい話を聞かない菅政権の印象を聞くと、「笑顔のないリーダー、自信のないリーダーには誰もついていかないわけですから、そういう意味でもっとスマイルを持って、自信を全面に出すぐらいのリーダーシップがほしい」と語った。また、築地の人は「国民にものすごくアピールしたいんだ、おれは。あんな、菅なんかに任せたってできるわけないんだ、景気(回復)なんか」と語った。こうした声が出る中、菅首相は5日、2011年経済3団体による新年祝賀パーティーに出席した。菅首相はあいさつで、「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をはじめとする、貿易の自由化について、突き進むことをなくしては、日本の再生はない」などと、名だたる企業のトップを前に、あらためて「平成の開国」をぶち上げた。しかしトップたちに、FNNが菅政権へのひと言をお願いすると、トヨタ自動車の豊田社長、三井住友フィナンシャルグループの北山社長、ローソンの新浪社長、ジャパネットたかたの高田社長、みな「実行」というキーワードを挙げた。高田社長は「いろんないい政策も打ち出されたと思うんですよ。しかしなかなか、力関係でそこで引いてしまうこともありますから」と語った。新浪社長は「(なぜみんな実行なのか?)やらないと思ってるからでしょ」と語った。そして、北山社長は「いろいろな項目は全部挙がっているが、民間企業だと『検討する』というのは目標にならない」と述べた。2011年、試される「実行力」といえば、まず片づけるべきは「小沢問題」。4日、強制起訴後の議員辞職も含めた対応を迫った菅首相について、蓮舫行政刷新担当相は「一緒になって、それは同じ思いであると」、仙谷官房長官は「過去の例等々を参照しながら、ご判断いただくべきこと」とそれぞれ述べ、閣僚から後押しがあった。あわせて内閣改造について、早ければ14日にも行うとの見方も出ている。