菅首相は、衆議院予算委員会の集中審議で、5日の松本前復興担当相の辞任について、「任命責任は私にある」と認めたうえで、あらためて続投に意欲を示した。身内からも「だらしのない内閣」と批判され、四面楚歌(そか)の菅首相だが、松本前復興担当相の辞任後も、「一定のめど」までは続投すると強気の姿勢を示した。菅首相は6日午前9時すぎ、「(松本前復興担当相の発言について)本当に被災地の皆さんに、私からもおわび申し上げたい。もちろん、任命したのは私でありますから、任命責任は私にあります」と述べた。委員会の冒頭、菅首相はあっさりと、松本前復興担当相の任命責任を認めた。自民党の石原幹事長らは、「政権の体をなしていない」と早期退陣を強く求めた。石原幹事長は「やっと基本法が通りまして、復興大臣が決まった。その大臣が9日後に暴言を吐いて辞任をする。菅内閣は、内閣としての体をなしていないと断言せざるを得ない」と語った。一方で、菅首相は、あらためて3つの法律・予算の成立が条件との立場を強調し、当面の続投への意欲を示した。また、自民党の石破政調会長の質問に対しても、菅首相は「私が最高の総理とうぬぼれてはいない。常に考えているのは、内閣として機能しているかどうかだ」と語り、「死に体」内閣の批判に反論した。菅首相は5日、平野新復興担当相と山口副大臣の認証式で、「あと1カ月が勝負だ」と8月退陣を示唆したが、早期退陣を求める野党の追及が日に日に厳しくなっている。