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ノーベル化学賞・根岸英一・米パデュー大特別教授の会見
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ノーベル化学賞・根岸英一・米パデュー大特別教授の会見
待っていた吉報だった。ノーベル化学賞の受賞が決まった日、根岸英一・米パデュー大特別教授(75)は50年ごしの夢が実り、秋晴れの大学構内を赤いシャツ姿で駆け回りながら、通常の講義をこなした。一方、共同受賞する鈴木章・北海道大名誉教授(80)のもとには、祝賀メールがひと晩で80件以上も。「受賞祝いのメールを読んでいたら、午前4時すぎまで寝られなかった」と少し疲れ気味で報道陣に語った。 【ウェストラファイエット(米インディアナ州)=勝田敏彦】根岸さんは6日、記者会見を2度こなし、所属する化学教室の祝賀会に参加したほか、講義もこなした。 実は予感はあった。 恩師の故ハーバート・ブラウン教授(1979年にノーベル化学賞を受賞)から、8年ほど前、「別の研究者をノーベル賞に推薦していたが、受賞できなかった。今度は君と鈴木君を推薦しようと思う」と言われていたそうだ。 「ノーベル賞委員会から頼まれた」などの理由で書類を求められたこともあり、「何となく絞られてきた」と感じていた。妻には冗談めかして「確率100分の1程度かな」と話していた。 この日午前5時ごろ、枕元の電話が鳴った。「受話器から聞こえてくる英語がスウェーデンなまりだったので、やっぱり来たんだ」。そして知り合いの学者が電話に出て受賞を祝ったので「間違いなく本当だ」と思ったという。 受賞を知らせる電話で「今日はとても忙しくなりますよ」と言われたそうだが、実際、そうなった。 午後0時半から、元々予定されていた講義のため化学教室に移動した。 大学職員が「ノーベル賞に決まった根岸教授です」と紹介すると、席を埋めた約300人の学生たちは拍手や指笛で大喝采。講義は受賞対象の研究と関係する有機化合物の性質について。身ぶり手ぶりを加えながら、笑顔で説明を続けた。 根岸さんは週に3回、月、水、金に講義を持っている。学生から「金曜日の講義はありますか?」と問われると、「ノーベル賞は取ったけど、講義が飯の種だから」と答えて会場を沸かせた。 そのあと根岸さんは、主に日本メディア向けの2度目の会見に出席。同じブラウン教授門下で学んだ鈴木名誉教授のことを聞かれ、「鈴木先生は同じ時期に研究室にいたわけではないが、一緒に受賞できて良かった。もしブラウン教授が生きていれば、受賞をとても喜んでくれたはず」と話した。また「日本はもっとノーベル賞を取っ...
Video Length: 69
Date Found: October 11, 2010
Date Produced: October 10, 2010
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