東京電力は福島第1原発のタービン建屋などにたまった汚染水の水位が上昇を続けていることを受けて、新たな移送先を確保する作業を急いでいる。東京電力によると、タービン建屋の地下や、トレンチというトンネルにたまった汚染水の増加が続いていて、2号機では、2日午前7時時点で、1日と比べておよそ6cm、3号機でも2cm以上水位の上昇が確認されている。今後、雨の影響などで、汚染水がさらに増加する懸念もあり、東京電力は、3号機では復水器という装置を、たまり水の移送先として確保するために、2日から復水器に入っているおよそ2,000トンの水を別のタンクに移す作業を始めると発表した。また、1号機の原子炉建屋地下のたまり水の水位は、1日よりもおよそ8cm下がっていて、東京電力は原因を調べている。東京電力はまた、タービン建屋などからトレンチというトンネルへの汚染水の流出経路の調査結果を原子力安全保安院に報告し、6月中に、トレンチの閉塞(へいそく)など、汚染水の外部への流出対策を行うと発表した。