えびす神社の総本社である兵庫県西宮市の西宮神社で１０日、参拝一番乗りをめざして境内を走る神事「福男選び」があった。今年は、過去最多だった昨年と同じ約６千人が参加。太鼓の合図で門が開くと、待ち構えていた参加者が一気に境内になだれ込んだ。福男に選ばれた３人は、全員が陸上競技の経験者だった。　約２３０メートルを走って「一番福」を取ったのは、大阪府熊取町、大阪体育大３年の南英俊さん（２２）。陸上部に所属しており、１００メートルのベストタイムは１１．０２秒という。初参加で一番福を手にした。　南さんは「今まで生きてきて最高の瞬間。今年は陸上で全国大会に出て、満足のいく活躍がしたい。将来はオリンピック選手になりたいです」と喜んだ。　「二番福」は神戸市垂水区の会社員中居正太郎さん（２４）。同志社大の陸上部出身で、「自分がどれだけやれるのか挑戦したかった。今年は色々なことに挑戦したい」。　「三番福」は大阪府吹田市、関西大４年の藤本貴士さん（２２）が手にした。「陸上部の後輩たちが活躍できるように、福を持ち帰りたい」と笑顔で話した。