大相撲野球賭博問題の余波が、次の秋場所にも出てきた。番付編成会議が行われたが、新番付は、かつてない大変動となる見込みで、異例づくしの事態が続く。賭博問題で謹慎処分の力士は全休扱いとなり、これが番付に大きく影響する。28日、番付編成会議が行われ、十両昇進力士7人が発表された。通常よりも多い、入れ替えとなる。城ノ龍は野球賭博の関与が発覚したが、軽微だとして出場が認められ、十両昇進を果たした。城ノ龍は「いろんな人に迷惑かけて、相撲協会の人も、親方、おかみさん。ここで頑張らないといけないと思って」と話した。そして、幕下11枚目の琉鵬は一気に十両へ昇進し、謹慎力士の恩恵を受ける形となった。琉鵬は「運がいいですよね、それしかないですね。ラッキーです。なんでこんなラッキーが、おれに舞い降りてきたのか」と話した。そして、この流れは幕内にも続く。相撲ジャーナリストの大見信昭氏は「あくまでも(わたしの)予想なんですが、幕内から十両に8人落ちて、十両から幕内に9人上がると思われます。1つ、十両から幕内に上がる力士が多いのは、琴光喜が解雇になっていまして、埋めるために1人多いということですね」と話した。大見氏の見解をまとめると、70人の関取をめぐり、合計で30人が階級が変わる移動となる。大見氏は「こんなに幕内と十両が大きく変動するというのは、私は40年以上、大相撲取材をやってますが、初めてですね」と話した。階級が変われば、待遇も大きく変わる。十両はおよそ104万円の月給が出るが、幕下に落ちれば給料は出ず、2カ月で15万円の手当のみとなる。