鹿野農水相は15日午前の記者会見で、畜産農家が放射性セシウムを含む稲わらを肉牛に与えていたことがわかった福島・浅川町で、畜産農家2戸が、稲わらなどの管理について注意喚起した通知を知らなかったとしたうえで、今後、通知を徹底するよう指示したことを明らかにした。鹿野農水相は「あらゆるルートを通じて、飼養管理の徹底を図っていかなくてはならない」と述べた。農水省は、福島第1原発の事故を受け、飼料などは屋内で管理するよう指導してきたが、これまでの聞き取り調査に対し、浅川町の畜産農家など少なくとも2戸の農家は、農協などに属しておらず、農水省の通知を知らなかったという。このため農水省は、これまで行政ルートで行っていた指導通知について、餌を販売する業者など、あらゆるルートを通じ徹底していきたいとしている。一方、この問題を受けて、細川厚労相は、福島県産の肉の検査対象地域について、計画的避難区域などに限らず、地域を拡大することを明らかにした。細川厚労相は午前9時半ごろ、「(福島県外に出ているのも含めて全頭検査する?)そういうことも含めて検査ということになってきますと、相当、広範囲に検討をしなければいけないんじゃないかと」と述べ、福島県産の牛の検査対象地域について、拡大することを明らかにしたが、福島県の検査施設だけでは、すべての牛肉の線量測定をするのは難しく、今後、検査方法などについて、農水省など、関係機関と協議していくとしている。