2022年FIFAワールドカップ開催地に立候補しているのは、日本を含め5カ国で、日本時間1日夜、各国のプレゼンテーションが行われる。アメリカのメーンスタジアムの有力候補はフィラデルフィアで、アメリカが日本にとって強敵となりうる最大の理由は、観客の動員力などから生み出される潤沢な売上金にある。アメリカは、FIFAの報告書によると、チケット販売数では他国を圧倒している。さらに近年、国内のプロリーグが成功し、確実にサッカー文化が根づいたことも有力視される一因となっている。フィラデルフィア市民は「サッカーの大ファンだよ。開催されれば最高。ここにも多くのサッカーファンがいるから」と話した。2度目の開催を目指す韓国は、アジア最大級を誇るサッカー専用スタジアムの完備や、北朝鮮での一部開催など南北融和をアピールしている。しかし、延坪(ヨンピョン)島への砲撃で、南北開催は事実上難しくなり、招致には暗雲が立ち込めている。ソウル市民は「ワールドカップを誘致しても、この状態で韓国に来るのは、嫌だと思う」と話した。そして、オーストラリアとカタールは、初開催を目指す。ワールドカップ2大会連続出場を果たすなど、実力をつけてきているオーストラリアは、オセアニア初開催を狙う。中東で初めての開催を訴えるカタールは、オイルマネーを武器に潤沢な資金力はあるが、暑さによる選手への影響が不安材料となっている。そして、悲願の単独開催を狙う日本の最大のセールスポイントは、なんと言ってもハイテク技術で、3Dを活用し、「次世代ワールドカップ」をアピールする。プレゼンテーションでは、ソニーのストリンガー会長(68)や、日韓大会の2002年に生まれた佐々木 りおさん(8)が登壇する予定となっている。日本サッカー協会・小倉純二会長(72)は「サッカーファンの代表で来ているわけですからね、試合と同じですから、ベストを尽くして戦うということだと思います」と話した。激しい招致合戦は、いよいよ日本時間1日夜、最大のヤマ場を迎える。