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めぐる命 母呼ぶ声 奈良公園の鹿(奈良市)
東大寺や興福寺などの歴史遺産が点在する奈良公園(奈良市)。日増しに緑を濃くするその一角で、扉がきしみながら開くような音を耳にした。 1頭の鹿が、観光客におじぎをし、鼻を押しつけていた。 「母鹿と子鹿が呼び合う声に似ていますが、奈良公園の鹿は、人に鹿せんべいをねだる時もこう鳴くことがあるんです」 麻布大獣医学部の講師、南正人さん(53)は言う。大学時代から鹿の鳴き声の研究を始め、5年間、早朝や夕方の公園内を録音機を手に歩き回った。 南さんによると、鹿の声は13種類に分けられるという。代表的なものは、発情期の秋にオスが発する叫び声のような響きだ。遠ぼえにも似て数秒間続く。鹿によって鳴き方も異なり、1キロほど先まで届く。「『オレがここにいるぞ』と縄張りをアピールしているんです」 この叫びをのぞけば、鹿はほとんど大声を出さない。警戒を促す鋭く短い声。子鹿を守ろうと威嚇する母親の、断続的な低い声。そんな声が時おり響く。 5月は鹿の出産シーズン。今月10日、公園内にある鹿の保護施設「鹿苑(ろくえん)」で、今年第1号のオスの赤ちゃんが生まれた。子鹿は母親の姿を捜し、慣れない足取りで芝生の上を駆け、草笛の音のような鳴き声をあげた。 古くから人と鹿が共に生きてきたこの公園で、今年もおそらく200頭近い鹿が誕生する。■いにしえの きずなを深め 生きていく 「朝霧の中に現れる群れの姿は、神秘的なイメージにぴったりです」 鹿の写真を30年以上撮り続けてきた中村明巳さん(81)が言うように、奈良公園の鹿は神の使いとして敬われてきた。鹿島神宮から神が白鹿に乗ってきたとの伝説もあり、興福寺や江戸幕府も手厚く保護した。 だが、近代に入って2度、絶滅の危機があった。 明治初期、食害を理由に収容された700頭が、エサ不足などで38頭を残して死んだ。春日大社や町の有志による保護運動が起き、900頭まで増えたが、戦中戦後は食糧難による密猟が横行し79頭に減った。1970年代以降は約1千頭で推移しているが、飼い主のいない野生動物だけに保護への課題は多い。 ◇ 鹿の保護に取り組むのは、財団法人「奈良の鹿愛護会」だ。財源不足で現場に出る職員は6人。昼夜を問わず、病気やケガの通報が相次ぐ。中でも交通事故が多く、昨年度は76頭がはねられて死んだ。 かわいさのあまり過剰に干渉する人が多いのも悩みだ。菓子...
Video Length: 59
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: October 05, 2011
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