自民党と公明党が近く提出する菅内閣不信任決議案の行方はどうなるのか、民主党内でどれくらい同調者が出るかが焦点となっている。民主党内から不信任案に同調するとみられる議員は、現時点では、可決に必要な人数に達していない情勢で、閣僚からは、これ以上造反が増えないよう、けん制する発言が相次いだ。北沢防衛相は「ただ、菅さんが嫌いということで混乱を醸成するというのは、今の政治状況からすれば、国民には理解しがたいんじゃないかと」と述べた。与謝野経済財政担当相は「自分たちがつくった内閣を、自分たちで壊すようなことをする人は、たぶん与党にはいないだろうと確信をしてます」と述べた。民主党内から不信任案に同調する覚悟を決めている議員は、現時点では50人台とみられ、可決に必要とされる、およそ80人には届いていない情勢。民主党の岡田幹事長は、31日も、態度を明確にしていない議員への個別の説得を続け、同調を最小限に抑えていく方針。一方、30日、「決断する時は決断する」と、不信任案への同調の可能性を示唆した小沢元代表のグループは、31日も会合を開く予定で、小沢氏周辺は取材に対し、「同調者はもっと多いし、小沢さんが意思を明らかにしたことで、さらに増える」と語り、可決は可能とする一方、否決された場合、新党の結成も視野にしていることを明らかにしている。一方、自民党の谷垣総裁は、31日朝の会合で「今の政権では、なかなか先へ進まない。このような思いを強くしているわけでありまして。野党としての責任を果たしていかなければならない局面になりました。このような局面の中で、私どもは、野党として責任を果たし、一刻も早く政権を奪還する。そのうえで、この選挙に勝っていく」と述べ、不信任案提出への決意をあらためて示したうえで、その後の党役員会で提出時期について、1日に行われる党首討論のあとに最終判断する考えを示したが、一部の幹部からは、来週以降にした方がいいとの意見も出された。