アメリカ共和党の大統領選候補者が3日、ワシントンで、支持基盤である保守派の集会に一堂に会し、2012年の大統領選挙に向け、オバマ政権の批判を繰り広げた。共和党候補者の出馬表明が本格化して初めての集会となるが、会場は熱気が高まるというには至らず、挑戦者・共和党のもたつきが垣間見える集会となった。ロムニー前マサチューセッツ州知事は「オバマ大統領は、アメリカ国民の期待に応えられなかった」と述べた。集会には、共和党内では最も支持を集めるロムニー前マサチューセッツ州知事や、出馬が濃厚とされるハンツマン前中国大使らが顔を並べ、「オバマ大統領を1期限りにする」、「過剰な財政支出が、アメリカの競争力を奪う」と、口々にオバマ批判を連ねた。しかし、失業率が再び悪化するなどオバマ政権の足踏みを、共和党が躍進のてこに生かせていないのが現状。ギャラップ社による5月末の世論調査でも、共和党支持者の最も大きい声が「支持者なし」という意見(22%)で、沈滞ムードを抜け出せていない。集会に参加した人は「(共和党候補者を)信用していない。誰が最も適しているか見ている」と話した。また、共和党保守派から根強い支持を受けるペイリン前副大統領候補の出馬が不透明なことも、共和党レースが盛り上がりに欠ける一因となっている。