福島・いわき市で4カ月間、津波被害で休業していた水族館「アクアマリンふくしま」が、15日に営業を再開した。震災から、およそ4カ月余り。アクアマリンふくしまは開館記念日となる7月15日、再オープンを迎えることができた。オープニングセレモニーでは、避難先の千葉県で、ゴマフアザラシの「くらら」が出産した赤ちゃんの名前が、「きぼう」と発表された。震災当日、アクアマリンふくしまにも、5メートルの津波が襲った。電気機器が被害を受け、水の循環ができなくなったことから、水槽の魚のほとんどが死んでしまった。生き残った魚や動物は、全国の水族館に預かってもらい、命をつなぎ止めてきた。大水槽にも魚が戻ってきた。気持ちよさそうにマイワシが泳いでいた。避難先で大切にされていたアクアマリンふくしまの生き物たちは、元気いっぱい。再オープンを楽しみにしていたのか、お客さんにサービス満点で応えていた。訪れた客は「珍しいですね、いつもこんな状態にはいなかった。上の方にいるんですね。きょうはなぜか、こっちに降りてきてもらって。よかったですね。小名浜復興の第1歩です」と語った。アクアマリンふくしまは、年間100万人近くの観光客でにぎわっている。福島県を代表する観光スポットが再オープンを迎えたということもあり、この地域の活性化が期待される。