来週末に控えた全日本フィギュアに向け、熱のこもった練習を続ける織田信成選手(22)と高橋大輔選手(23)を取材しました。織田選手はインタビュー中、取材記者から「西武ライオンズの菊池雄星投手にそっくりだ」と言われ、笑顔を見せた。織田選手は「(似てると言われて)すごく光栄ですね。雄星君のように、もっと闘志を燃やして頑張らないといけないなと思います」と話した。織田選手が、日本にとってバンクーバーオリンピックメダル候補の「ドラフト1位」。その織田選手を追うのが、1つ年上のライバル・高橋大輔選手。練習拠点の関西大学へ取材に行くと、自分で作ったという手作り弁当をほお張っていた。高橋選手は「何でもいいんですよ、結構。あんまり味にうるさい方じゃないんで」、「野菜スティック大好きなんですよ」と話した。高橋選手は16日、練習を公開した。グランプリファイナルで逆転負けを喫した高橋選手は、悔しさをバネに、黙々と自らの滑りを確かめている。高橋選手にとって、今シーズンは大きな意味のあるシーズンだった。右ひざの前十字じん帯と半月版の損傷という大けがを乗り越え、奇跡の復活を果たした。すべては、バンクーバーオリンピックに出場するために。そんな高橋選手と織田選手の関係は、4年前と大きな違いを見せている。2人は2005年、トリノオリンピックの出場枠1枠をかけて、全日本フィギュアで激突した。最高の勝負を繰り広げた結果、勝ったのは織田選手だった。ところが、直後に機械の得点集計にミスが発覚。1位と2位が逆転し、オリンピックの出場権は高橋選手の手に。天国から一転、地獄に突き落とされ、織田選手は表彰台で涙した。あれから4年、その織田選手は、早々とバンクーバーの代表に内定し、あの時とは立場が逆転した。織田選手は「夢の舞台というか、あこがれの舞台というか。(オリンピック)内定というのをもらった分、代表としていい演技をしたいというのが、もちろんありますし」と話した。高橋選手は「調子が上がってきたら、自信もついてくると思うんですけど。今は不安なんで練習します」と話した。地獄のようなリハビリに耐えて、ここまで来た高橋選手。全日本フィギュアで勝てば、オリンピックへの道が開ける。高橋選手は「今、追い込みまくってるんで」、「(オリンピックの出場権が)もう、そこ(全日本フィギュア)で決まっちゃうんで。思いきり、やりきりたいだけです」と話した。12月25日...