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絹の調べ 湖国にあり 琴糸(滋賀県長浜市)
滋賀県・琵琶湖の北に位置する長浜市木之本町。江戸時代に北国街道の宿場町として栄え、本陣跡や古い商家が面影を残す。 3月半ば。初春の冷気に包まれたこの旧宿場町の一角で、琴糸づくりが進められた。 和楽器糸製造の「丸三ハシモト」。工場1階の板張りの部屋に400本の糸が張り巡らされている。極細の生糸から撚(よ)りあげた絹の糸が、窓から差し込む陽光を受け、つややかに輝く。 白が琴、黄色が三味線の糸。三味線の糸はウコンの染色だ。糊(のり)で煮込んだ糸を、余熱のあるうちに張っていく。さらしで糸を挟んで引っ張り、余分な糊を取り除き乾燥させる。「糸張り」で仕上げにさしかかった。琴糸づくりの工程は計12。ほとんどが手仕事だ。 8日後。絹でつくった琴糸を4代目橋本英宗(ひでかず)さん(35)が試し弾きした。凜(りん)とした音が20畳の作業部屋に響いた。琴の絃(げん)は今、化学繊維が主流。切れにくく、高音に耐え、絹より安価なのが理由だ。 化繊と絹糸の音を聴いた。絹糸にはまろやかな広がりを感じた。だが需要は1%に過ぎず、絹の本来の音をわかる人が減っている。今後も、注文がある限り続けるという。「日本の音を途絶えさせたくない、使命感のようなものでしょうか」と橋本さんは語る。■あなたの指先 あなたの糸引き唄 出来上がった琴糸で、地歌演奏家の菊聖(きくせい)公一さん(53)=奈良県生駒市=に古曲「千鳥の曲」を演奏してもらった。絹糸の絃(げん)を奏でる機会はやはり減っているという。「余韻が体にしみ込むよう。何とも素晴らしい」。菊聖さんの第一声だった。 ◇ 琵琶湖の北にある賤ケ岳(しずがたけ)(標高421メートル)。ふもとに広がる長浜市木之本町大音(おおと)、西山の集落は特に良質の生糸の産地で知られる。賤ケ岳の澄んだ雪解け水と、桑の新芽を食べた春蚕(はるご)が最上の色つやと張りを生むとされる。平安時代から京都で重用されてきたという。 大音集落では7割が生糸を生産していたが、戦後、一軒、また一軒と消えていった。今は、明治期から続く、4代目の佃三恵子さん(58)の工房が残るだけとなっている。 大音の製法は、希少な座繰(ざぐ)りと呼ばれる伝統の技だ。糸取り機に座り、熱湯を沸かした鍋で繭をほぐし、わらの箒(ほうき)で引っかけ糸を取っていく。「クモの糸をたぐるようなもの。えらい強情(忍耐のいる...
Video Length: 66
Date Found: July 27, 2010
Date Produced: October 04, 2008
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