9日の東京株式市場は、8日より17円69銭高い、9,467円15銭で取引を終えた。9日の取引について、SMBCフレンド証券投資情報部・松野利彦氏の解説です。9日は、小幅ながら3日続伸となった。8日のアメリカ株式市場が軟調で外部環境は芳しくなく、東京株式市場も甘いスタートを余儀なくされた。しかし、ニューヨーク・ダウが6営業日連続安であったため、そろそろ自律反発のタイミングとみられたのか、次第に値を戻す展開となった。平均株価は、前日比プラスで取引を終了した。もっとも、上下89円と値動きは乏しく、売買代金も1兆円を超えるのがやっとだった。こうした地合いで業種別に騰落はまちまちだったが、任天堂の下げが止まらず、その他製造のセクターの下落が目立っている。また、個別には東京電力が激しく売買された。現首相退陣後、どのような支援態勢になるのかが見えず、さまざまな思惑から短期トレード銘柄になっているもよう。商いも膨らみ、売買代金は1銘柄で東証1部の約6%を占める大商いを演じた。10日は、オプションのSQ(特別清算指数)だが、偏ったポジションは見られない。引き続き、外部環境次第の展開だとみられる。