12日の東京株式市場は、11日より143円61銭安い、9,925円92銭で取引を終えた。12日の取引について、みずほ証券投資情報部・山口正宏氏の解説です。12日の東京市場は、平均株価、TOPIX(東証株価指数)ともに続落となった。11日の海外市場で、ヨーロッパ債務問題が、イタリアなどの周辺国に波及するとの懸念が高まり、欧米株式市場が大幅下落となったことを受け、朝方から売りが先行する展開となった。為替市場では、対ドル、対ユーロともに円高が進んだこともあり、主力の自動車、電機、機械など輸出関連銘柄を中心に売られ、下げ幅を拡大させた。後場に入り、やや下げ渋る動きも見られたが、今週から本格化するアメリカの企業決算などを見極めたいとの思惑から、小幅な値動きにとどまった。平均株価の終値は、1万円を5営業日ぶりに割り込んだ。業種別株価指数では、証券、その他金融、保険など、金融株の下落が目立ったほか、鉱業、空運、輸送用機器など、33業種すべてが下落となった。