菅首相は、13日の与党党首会談で、「7月中旬までの第2次補正予算案編成」に意欲を示すなど、早期退陣を迫る与党幹部などとの神経戦が依然続いている。12日は、菅首相の身内であるはずの仙谷官房副長官が、「2次補正の編成は新首相で」との考えを示し、今週にも開かれる両院議員総会が節目になるとの考えを示したのと軌を一にして、自民党の大島副総裁も、「退陣は今週が限界だ」と発言した。仙谷・大島ラインで進む与野党連携へ向けたシナリオとも見てとれるが、与党幹部の間でも、「特例公債法案」の成立と引き換えに、「首相退陣カード」を切るべきとの月内退陣論は強まっている。また、自民党からも、「子ども手当」だけでも棚上げの見通しが立てば、成立に協力するとの意見も出ており、「菅首相の早期退陣」で決着が図られる下地はある。ただ、ここへ来て、国民新党の亀井代表が、菅首相のもとでの大幅会期延長まで持ち出して、民主党内の「菅おろし」の動きをけん制するなど、与野党を巻き込んだ駆け引きは、予断を許さない情勢。大連立がかなり厳しくなっているという見方は、自民党の中でも広がっているが、民主党内の退陣をめぐるごたごたを見て、自民党の幹部などからは、「いったい民主党のどこを窓口にして交渉したらいいのか、それすらわからない。何らかの形で協力はしたいが」という声が聞こえてきている。