菅内閣に対する不信任決議案を、自民党が6月1日にも提出する方針を固めた。民主党から何人の造反者が出るか、駆け引きが激化する中、菅 直人首相は31日夜、キーマン・鳩山 由紀夫前首相と緊急会談した。菅首相は「危機の中の危機をですね、次の段階まできちんとつないでいく役目が、私は自分の役目だと、そう考えておりますので、私としてはその義務を果たしていく覚悟である」などと述べた。31日の衆院特別委員会で、続投に強い意欲を示した菅首相。自民・谷垣禎一総裁は「もう駄目だと私は思います。この菅さんの政権に任していたら、日本の復興ということは絶対に成就しない」と述べた。6月1日にも、内閣不信任決議案を提出する方針を固めた自民党。これを受け、民主党内では、造反をめぐる駆け引きが一気に緊迫化した。菅首相は31日夜、鳩山前首相と2時間以上にわたり会談し、不信任案否決に向け、協力を求めた。そして、不信任案への対応が注目される小沢一郎元代表。31日夜、都内の居酒屋から出てきた小沢氏は、無言で車へと入った。小沢氏側近の民主・松木謙公議員は「(不信任案賛成の意向は変わらない?)だから、このままいったらね、やっぱり両院議員総会というものを開いてね、そこでみんなの意見を聞いて、そこで菅総理が英断を下すという方向になればね、一番いいんじゃないかな」と述べ、不信任案に賛成する意向を示した。こうした動きに、先週、小沢氏と固く握手を交わした民主・渡部恒三最高顧問は「また壊し屋だなんて、君らに書かれるようなことは絶対しないように、これから説得していきたいと思います」と述べた。党内に渦巻くさまざまな思惑、その行方に注目が集まっている。