29日の東京株式市場は、28日より19円45銭安い、9,459円08銭で取引を終えた。29日の取引について、みずほ証券ストラテジスト・堀内隆文氏の解説です。29日の東京市場は、平均株価、TOPIX(東証株価指数)ともに下落となった。原発問題の先行き不透明感に加えて、24日は3月期決算企業の配当権利落ちもあり、朝方から主要株価指数は大きく下落した。前引けにかけても、下落幅を拡大する展開となった。ただ、売りが一巡した後場には、下落幅を取り戻す動きに転じ、配当落ち分を考慮すれば、実質的には前日比プラス圏での推移となった。被災地の復旧作業が始まるとともに、足元では企業も生産設備の復旧・稼働、サービス再開に向けた取り組みを進めており、サプライチェーン改善への期待感などが、手がかり材料になったもよう。例えば、配当落ちもあり、多くの業種が下落した一方、電気機器や小売りなどは、後場に前日比プラス圏を回復。また、一部値がさ株の持ち直しもともなって、平均株価はTOPIXを相対的に上回る値動きとなった。