野田財務相と馬淵国土交通相は、21日午後に会談し、2011年度の予算編成で残る焦点となっていた基礎年金の財源問題について、国交省が所管する独立行政法人の、いわゆる埋蔵金のうち、1兆2,000億円を財源に活用することで合意した。野田財務相は「あくまで臨時の財源でありますので。やっぱり税制の抜本改革を法律上、しっかりとやり遂げることによって財源を確保するということが、やっぱり筋だなというふうに思います」と述べた。2011年度の予算編成では、基礎年金の国の負担割合を維持するために、およそ2兆5,000億円の新たな財源が必要となり、国土交通省が所管する「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の剰余金の扱いをめぐって、政府内で調整が難航していた。野田財務相と馬淵国交相は、結局、鉄建機構の剰余金のうち、1兆2,000億円を基礎年金の財源に充てることで合意した。政府は、残る財源の不足分に、財政投融資特別会計の剰余金などを活用する方針で、24日には2011年度予算案を閣議決定する予定。