八百長問題で揺れる日本相撲協会は6日、臨時の理事会を開き、3月に大阪で開催する予定だった春場所の中止を決定した。史上初の不祥事による中止となり、八百長への関与を認めた力士3人の処分の決定は、先送りとなっている。日本相撲協会の放駒理事長は「日本相撲協会は、来る3月に予定されている春場所開催を断念することにいたしました」と述べた。日本相撲協会は、午前の臨時理事会で、春場所の開催中止を正式決定した。本場所の中止は、1946年に国技館の修復のために中止となった時以来、65年ぶり2回目で、不祥事による中止は史上初となる。街では号外が配られ、街の人からは、「これは当然だね。許せないね」、「まじめにやってきた方もいらっしゃるだろうから、そういう方が気の毒っていうか」といった声が聞かれた。理事会は、八百長の関与を認めた3人を含む14人の聞き取り調査や、全協会員を対象としたアンケート結果の中間報告を受けたが、処分の検討は持ち越しとなり、その後の評議員会で、全親方に春場所の中止が報告された。評議員会に出た親方は「残念というか、ひと言で言えば、情けないなと思いますけどね。やむを得ないですね」、「先輩たちに申し訳ないですよ」と話した。午後5時から行われた会見で、放駒理事長は「今回の結論は、断腸の思いです。1日も早く、1秒でも早く、ファンの皆様の信頼を取り戻し、土俵上で国技と胸を張れる相撲をお見せしたいことに、変わりありません。しかしながら、今の段階では、とてもとても、そのようなことはできないのは、われわれ自身が理解をしているつもりです」と述べた。これを受けて、毎年、春場所の会場となり、開催中は多くの人でにぎわう大阪では、地元の人たちが、中止決定に戸惑いを隠せないでいた。二所ノ関部屋の宿舎の人は「寂しいことですよね、風物詩ですから。春の風物詩の1つがなくなるということですし。園児さんが、いつもお相撲さんとの交歓会をするんです。それもなくなりますし」と話した。一方、春場所後の4月に全国5カ所で予定している春巡業でも、開催するのか中止するのか、実行委員会には問い合わせが相次いでいる。茨城・鉾田市の春巡業実行委員会は「(電話口で)なんとか実施する方向で努力してますから...」、「(どんなことを言っていた?)『ぜひやってください』と」と話した。一方で、疑惑力士の調査の進展は遅れている。特別調査委員会の伊藤 滋座長は「(...