枝野官房長官は4日、菅首相の退陣時期について、「そんなに遅い時期ではない」と述べ、2011年夏ごろに退陣するとの見通しを示した。与野党はすでに、菅首相退陣後の新たな枠組みを模索し始めているもよう。3日、菅首相は「この大震災、原発事故に対して、一定のめどがつくまでは、ぜひとも私にその責任を果たさせていただきたい」と述べた。菅首相が意欲を示した年明けまでの続投を、枝野長官は4日、明確に否定した。枝野官房長官は「よく、何か居座るつもりであるかのごとき報道がなされておりますが、総理にそういう気持ちはないと、私は確信しております」と述べ、菅首相が夏ごろには退陣するとの見通しを示した。菅首相の続投意欲に、民主党内で強い反発が起こり、執行部として事態の収拾を急ぐ必要があると判断したものとみられる。党幹部の1人は、「水面下で連立協議で政策合意したうえで、8月のお盆までには、新しい枠組みでスタートすると思う」との見通しを示した。これに呼応するように、自民党の石原幹事長は、菅首相を退陣に追い込んだあとに、期間限定で、大震災の復旧・復興や原発事故対応などに限って、閣外協力に応じたり、民主党と大連立を組んだりする可能性に言及した。石原幹事長は「自民党から閣僚が入る大連立と言われるものでもいいでしょうし、閣外から協力する形でもいいと思います」と述べた。菅首相は、「党内に早期退陣論が出ていますが?」との質問には、何も答えなかった。与野党は、すでに菅退陣後をにらんだ動きを始めたもよう。